友達になりたいと思った人 | ぶちぶち日記

友達になりたいと思った人

髪を切りに行ってきました。 うわ、短すぎやしませんか。 もう遅いですかそうですか。


そんなとき隣の席から聞こえてきたのが、「私には、ぜんぜん面白くなかった!」という声でした。 サロンの人が「えぇーそうですかぁ!」とびっくり声で応じています。 「消しゴムが、ですか?」と念を押すようす。 「そう、消しゴムに腹がたったの」とお客さん。 どうやら、今年公開された韓国映画「私の頭の中の消しゴム」の感想のようです。


同志よ! 
思わず、駆け寄りたくなりました。 実はこのブログでちらりと触れてそのまま感想を書けずにいたのがこの映画です。 泣かせるためにあの手この手で、若年性アルツハイマーは体よく道具として、しかしきれいに描かれていました。 確かに、うまく泣かせる映画だったと思いますけど。。。 それだけ! 中身なさすぎ! 


最初不倫に破れた時のお下品メイクもわからないし、ひったくりを捕まえるためとはいえ、周りの人の危険も顧みず車のドアでバイクを跳ね飛ばす男も気に入らない。 己が社長を勤める会社の社員を、娘の仕事のカバーに使う公私混同の父親と、助力を頼むのに、「クリスマスプレゼントにぃ~(誕生プレゼントだったかな?)と猫なで声を出す娘に腹が立つ。 アルツハイマーの妻を一人残して仕事に出かける夫の配慮のなさにも腹が立つ。 妻の金持ち両親が引き取ることを申し出ているのだから、留守中預けて送迎をするとか、したらどうなんだ! 危ないじゃないか! 妻の安全より、自分のメンツが大事か、バカ夫! だいたい、おもらしと彼のことを忘れるだけが病気じゃないでしょ。 もっと根源的な恐怖があるはず。 それがぜんぜん伝わらない。


とてもすべては書けません。 ほぼ10分に一度はお怒りモードになってしまい、同情するヒマがありませんでした。 冷たいんでしょうね、私。 ネットでみると、絶賛の嵐です。 ヘタに批評したら、集中砲火を浴びそうで怖かったです。 3人ほど、否定的な意見も見ましたが、思わず「勇気あるなぁ」と思っちゃいました。


さて、そういうわけで、生身の人が「つまらない」と明言したのを初めて聞きました。 この人と話をしてみたい! けれど彼女のアタマにはパーマ用のカプセルがのっしりと覆いかぶさっていて、顔どころか歳頃さえ定かではありません。 私はもう終わるところ。 折り良く同時に終れば声もかけられたかもしれないのに。。。 


残念! お友達になりたかったのに。


「消しゴム」ファンの方、ごめんなさい。 たかが狭量で冷たい女のたわごとです。 読まなかったことにするか、笑って許してくださいませ。 ひらに。 本来「映画など」カテゴリに入れるべきところですが、あまり人目に触れてほしくない(笑)ので、日記に入れます。